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急須を知る

煎茶の世界では「だしきびじょ」「こんろきびじょ」ともいう急須は、ところによって今でも「きびしょ」と呼ばれています。
 これは中国語の「急焼」からの天恩とも言われています。その原型は鉄や銀製の金属でした。中国の明時代の万暦年間、16世紀後半から17世紀の初めに宣興窯(江蘇省)で統制の急須が作られてから土物が主流になってきたようです。わが国では,土瓶の歴史のほうが古く、庶民がお茶を飲む習慣ができた江戸時代からやっと急須も普及。特に茶葉を使う煎茶の発展と共に広がりました。江戸時代の中ごろには文人たちの間で煎茶道の様式も整えられ完成しています。

 生産地では京都が最も古く、幕末期には多くの名工たちが現れ、さまざまな技を競って作られたようです。中でも青木木米(1767〜1833)の木米急須は有名で川端康成は生前、この急須をこよなく愛して常に文机のそばに置いていたそうです。
 常滑急須で知られる常滑(愛知県)でも幕末から生産が始まり、明治にはいると杉江寿門、山田常山(初代)の名工が登場し、多くの急須が作られました。四日市(三重県)の朱土の万古焼も有名ですが、これも中国の宣徳窯で作られたのが最初だそうです。お茶のあくの吸収が、良いので、お茶の味を高めると、今でも珍重されています。 注ぐときの体の動きの延長線上にあるものが最上の急須と言われています。つまり持ち手が体に良くなじむものがベストということでしょう。また、早く注げるものが良いともされています。というのも、お茶葉蒸らし時間がとてもデリケート。茶葉、に合せた時間どおりにそそぎわけるにはスピーディーに出てくれないと困ります。中をのぞいてみて茶腰の部分が大きくて穴がたっぷりあるのも、茶葉が、目ずまりしにくいものを探しましょう。

 実は急須や土瓶は贈り物として最適品だということを御存知でしたか?「注ぐ」と言う意味から「幸せを次いでゆく器」とも考えられていて、昔も今も縁起物のひとつなのです。

 買ったばかりの新しい急須は,匂いが気になることがあります。お茶殻を入れて2〜3日おくと良いでしょう。注ぎ口についているビニールカバーは、メーカーや販売店の運搬の際の破損防止用です。家に持ち帰ったら、必ずはずしてから使うようにしましょう。

 お茶を注ぐとき、注ぎ口からたれてしまうようなら、急須のい注ぎ口と蓋の空気穴を一直線に並ぶようにしますと解決します。

 洗うときには注ぎ口が手首のほうに来るように持ち方の向きを変えてゆすぐこと。注ぎ口が周囲のものにあたってかけてしまうという心配がなくなります。白い磁気の内側に付いてしまった茶渋には塩、特に粗塩がおすすめです。ミカンやレモンなどのかんきつ類の皮に塩をつけて
磨くと、より落ちやすくなります。